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広島市医師会運営・
安芸市民病院呼吸器科
小泊 好幸 副院長 |
高齢者の方へワクチン接種の勧め
「高齢の方へ,ワクチン接種の勧め」として,2種類を紹介します。
今の時期のワクチンとしては,もはや一般的になった感もありますが,まずインフル
エンザワクチンです。ここ20年間の広島市におけるインフルエンザの流行時期をみます
と,多くは12月の中旬から始まり3月下旬に終息していますが,ここ5年間は5月ごろ
まで発生がみられます。
しかし,流行のピークは1月中旬から3月中旬までがほとんどであり,昨シーズンは
11 月中旬から発生がみられました。インフルエンザワクチン接種後,2週間程度して効
果が表れおよそ5カ月程度続くことから,ワクチンの接種は遅くとも毎年12月上旬まで
に受けることをお勧めします。
全国的に年々ワクチンの接種率は少しずつ増加しており,07年度の使用数は2257万本
で,65歳以上の高齢者の接種率は全国で54・7%,広島県では61・7%でした。将来的に
90% 以上の接種率になることが望まれます。なお,このワクチンは近年話題の鳥インフ
ルエンザ(H5N1など)には効果はありませんが,通常のインフルエンザの発生を抑える
ことで,新型インフルエンザが生じた場合に発見しやすくなります。
もう一つのワクチンは,家庭で生活している高齢者の肺炎の原因となる細菌の中で最
も多い肺炎球菌に有効なワクチンです。肺炎球菌以外の病原体による肺炎には効果があ
りませんが,この細菌による肺炎は高齢者や糖尿病,慢性の呼吸器,心臓,肝臓,腎臓
などの病気を持っている方は重症化し死に至りやすいので非常に危険です。ワクチンを
接種後1カ月程度で免疫が得られ,効果は5年程度続きます。
日本では88年に市販が開始され,接種費用は全額自己負担ですが,近年では市町村が
接種費用の一部を助成する場合も増えています。06年の接種本数は18万本を越えていま
すが,いまだ極めて低い接種状況です。
接種に関しては,急性疾患に罹っている人や免疫抑制剤を使用している人など不適切
な場合がありますので,医療機関で相談して下さい。
(毎日新聞社 提供 平成20年11月1 8日掲載)
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(過去のご挨拶はこちら)
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