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くすおか整形外科クリニック
楠岡 公明 院長 |
肩こり万病要因で出現
整形外科疾患の多くは外傷(骨折,脱臼,捻挫),関節疾患,脊椎疾患など運動器にか
かわるあらゆる病気を扱っています。今回は寒い時期に特に気になる肩こりに関してお
話しします。内科,脳神経外科,神経科などを受診している人も多いようです。整体,
マッサージなどが関与することがあります。
肩こり症状は,頸椎によるもの,肩関節によるもの,姿勢や生活環境によるもの,内
科的全身的なものなど多くの原因が考えられますが,正しい知識をもって治療されるこ
とをお勧めします。
頸椎疾患では老化現象による椎間板を中心とした軟骨や靭帯,関節の変化で,神経根
(神経の枝)を圧迫して肩甲部から上肢へのシビレや痛みが現れる「頚椎症性神経根症」
があり,脊髄が圧迫され両手両足のシビレや手の細かい運動が障害される場合は,「頚椎
症性脊髄症」があります。椎間板に起因した頸椎椎間板ヘルニアは前記2病名と同様の
症状が出現します。レントゲン写真で骨の変形やずれ,椎間板の変化が確認され,MRI
検査,脊髄造影などでさらに詳しく病態を把握します。
肩関節によるものは五十肩があり,肩の関節を包む腱(腱板) が老化し,炎症を起こ
すとされます。50代に起こりやすいのですが,40代でも80代でも起こるものです。主に
薬とリハビリで軽快しますが,慢性的症状で肩が固まる(拘縮)と治療に時間がかかり
ます。
姿勢や生活習慣によるものは,仕事で長時間一定の姿勢をとらないといけない人は,
時々小休止して上半身の運動,ストレッチを勧めます。首を回すことより,肩を回した
り壁に向けての腕立てなどを勧めます。高齢者の円背(猫背) も姿勢の悪さから肩こり
が生じます。なで肩の中に,肩こりと上肢の血行障害で手のしびれが起こる,胸郭出口
症候群も時に認められます。
内科的,全身的なものとしての肩こりは,脊髄の腫瘍や内臓疾患(高血圧,心疾患,
解離性大動脈瘤),眼科の疾患(眼精疲労,視力低下),耳鼻科の疾患,歯科の疾患(顎
関節症,咬合不全),産婦人科の疾患(更年期障害),精神科的疾患(ストレス,心身症)
と多彩です。いろんな原因を念頭に入れて,整形外科の受診をお勧めします。頸椎や肩
の異常の有無を確認して治療法を選ぶことが重要です。
(毎日新聞社 提供 平成21年2月10日掲載)
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(過去のご挨拶はこちら)
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